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頭皮マッサージは薄毛に効果的?刺激が発毛に与える影響

頭皮マッサージは薄毛に効果的?刺激が発毛に与える影響

薄毛が進行すると、髪のボリュームが低下するため、見た目にも大きな影響をもたらします。ただ、どうにか改善したいと思っても、具体的になにをすればいいのか分からない方も多いでしょう。だからといって、仕事が忙しい中、病院やクリニックに足を運ぶことも大変です。今回は、自宅でできる頭皮マッサージの方法をご紹介します。マッサージをしたところで薄毛に効くか疑問視する声もあるかもしれません。頭皮マッサージが薄毛にもたらす効果も含めて、具体的な方法について解説します。

頭皮マッサージが薄毛に効果的な理由

頭皮マッサージが薄毛に効果的な理由

薄毛の対策として頭皮マッサージが有効と考えられていますが、その理由をご存じでしょうか?育毛のメカニズムを理解することでその理由が見えてきます。髪の毛を健康に育てるためには、毛根の毛母細胞が機能していること、そして頭皮の血液の巡りが良いことが重要です。そこで、頭皮マッサージは効果を発揮します。

実際に、毎日数分の頭皮マッサージを継続して行った実験では、「頭皮の血流量が上がり、髪の毛の本数が増えたことに加え、ハリやコシが改善された」という結果が得られました。ただ、血行だけが薄毛の原因ではないため、頭皮マッサージをしたからといって必ず改善されるということではありません。ただ、一つの対策として有効です。

薄毛の原因

薄毛の原因の一つとして血行不良が考えられます。健康な髪を維持するためには、髪の毛に充分な栄養を行きわたらせる必要がありますが、血管の収縮によって血行が悪くなると栄養を適切に運ぶことが難しくなるのです。また、血行の状態が良くないときは、自律神経になにかしらの悪影響が及んでいる可能性があります。

自律神経は、脳から全身に行き渡る神経で、体温調節や消化などをコントロールしており、血行もその一つです。ただ、仕事や人間関係などで強いストレスを受けていると、自律神経に乱れが生じます。そうなると、適切なコントロールができず、血行不良を引き起こしてしまうのです。また、発毛サイクルの乱れも薄毛の原因として考えられています。

髪の成長は、成長期、退行期、休止期の3つの期間を繰り返しており、平均的に5〜6年の間隔で髪の毛は生え変わっています。このヘアサイクルが乱れると、髪がしっかりと育つ前に成長期を終えてしまい、髪が抜けてしまうのです。こうした、ヘアサイクルの乱れはストレスや睡眠不足など生活習慣が原因となっていることがあります。生活習慣の乱れは血行不良にもつながるため、薄毛の原因を解消したい場合は、規則正しい生活を意識することが大切です。

振動圧刺激が薄毛治療に効果的

2018年にアンファー株式会社と日本医科大学形成外科との共同研究で、振動圧刺激によって発毛効果が高められる可能性があることが分かりました。ミノキシジルを用いたとき、毛乳頭細胞のカリウムイオンチャネルを開口させる働きがありますが、同様の現象が振動圧刺激によっても見られたことから、刺激そのものが発毛に効果が期待できるといわれているのです。

マッサージで頭皮に刺激を与えることで、血行を促進できるため、血行不良が薄毛の原因になっている場合にも有効とされています。また、頭皮の血液量と髪質には一定の関係性が見られ、20〜60代の女性においては、頭皮の血流が良いほど、ハリやコシも良い状態であることが分かっています。髪の太さに関しても、血液量が増えると、髪の毛もより太くなる傾向があります。

頭皮マッサージが効かないといわれる理由

薄毛対策として挙げられる頭皮マッサージですが、AGAには効かないという意見があります。これは、AGAが発症する仕組みが関係しているのです。AGAは男性ホルモンによる影響が大きいと考えられています。男性ホルモンの一種であるテストステロンが5α-還元酵素によってジヒドロテストステロンに変化し、このジヒドロテストステロンが細胞内にある男性ホルモンの受容体と結合することで、脱毛の原因となる物質が生成されるのです。

こう見ると、AGAの直接的な原因は血行不良ではないことが分かります。そのため、頭皮マッサージで血行の状態を良くしても、AGAには効かないという意見がでてきているのです。ただ、血行不良は頭皮の健康を妨げる原因の一つであることには変わりありません。そのため、頭皮環境を整えるためにマッサージで血流を良くすることが大切です。頭皮マッサージの効果や必要性について確認したところで、次に具体的なやり方について見ていきましょう。

頭皮マッサージの基本的な3つの方法

頭皮マッサージの基本的な3つの方法

頭皮マッサージは、血行を促進する効果に加えて、精神を落ち着かせ、ストレスの解消にも有効です。日々の仕事や人間関係のストレスをため込んでいると、自律神経の乱れや血行不良を引き起こす恐れもあるため、生活に頭皮マッサージを取り入れることをおすすめします。ここでは、自宅でできる頭皮マッサージをご紹介します。

基本的な3つのマッサージ法

頭皮マッサージには「揉捻法」「圧迫法」「叩打法」の3つの種類があります。指や手の使い方によって種類が異なるので、違いを確認してうえで毎日のマッサージに取り入れましょう。

・揉捻法(じゅうねんほう)

指の腹で頭皮をグルグルと揉みほぐすマッサージを揉捻法といい、筋肉を揉みながら刺激を与えることで、血行を促す働きがあります。また、頭皮以外の部分にも有効で、デトックス効果や肩こりの解消、そして疲労を取り除く効果も期待できます。そんなマッサージの基本となる揉捻法ですが、無闇に力をかけてはいけません。力を入れすぎたり、強くこすったりすると頭皮にダメージがかかります。指の腹でやさしく刺激するようにマッサージを行いましょう。

・圧迫法

指先で頭皮をつかみ、弾みをつけるように指を離すマッサージを圧迫法といいます。圧迫法は、興奮や緊張をほぐす働きがあり、血液の流れの改善にもつながります。また、圧迫法は頭皮以外の部分でも有効です。例えば、肩こりがひどいときに強い力でマッサージすると、かえって痛みが強くなるケースがありますが、そんなとき筋肉の緊張をゆるめるリラクゼーション効果を持った圧迫法が用いられます。圧迫法で頭皮マッサージをするときは、親指と人差し指を使う二指圧迫法が一般的です。

・叩打法(こうだほう)

軽く握った状態のこぶしで、頭皮をトントンと叩くように行うマッサージを叩打法といいます。叩打法では、毛細血管を拡張させる働きがあり、血の巡りを良くします。これまでに、美容院などで頭や背中を叩くようにマッサージされた経験はありませんか?そのマッサージこそが叩打法です。叩打法でマッサージをするときは叩く強さに注意しましょう。叩いた振動が深部にまで達するような強さだと、力を入れすぎです。手の関節をやわらかくし、弾力を持たせてトントンとやさしく叩きましょう。

自宅でできる簡単な頭皮マッサージ

頭皮のマッサージは、ご自身の手や指で行うことが可能です。ここでは、自宅でできる簡単な頭皮マッサージをご紹介します。

〈頭皮マッサージのやり方〉

  1. 手のひらで頭全体を押すように揉みほぐす(揉捻法)
  2. 指先に力を入れて、指の腹で頭皮を押さえるように頭全体を押していく
  3. 頭皮を軽く指先で弾くように刺激する(圧迫法)
  4. 側頭部から頭頂部にかけて、頭皮を弾くように指先で刺激する
  5. こめかみから後頭部にかけて、トントンと叩くように刺激する(叩打法)
  6. 額から後頭部にかけて、頭皮のツボを親指で刺激する

基本的には、上記の流れでマッサージを行えば良いのですが、いきなりすべてをやろうと思うと大変です。そんなときは、ひと通り試してみて、その中で自分が気持ちいいと感じるものを数種類組み合わせて行うことがおすすめです。1日5分ほどでできるので、隙間時間や寝る前などに頭皮マッサージを取り入れましょう。どうしてもマッサージが面倒で続かない方は、シャンプーのときに一緒にマッサージをするのも効果的です。ただ、シャンプーもマッサージと同じで、力を入れすぎると頭皮にダメージを与えてしまうので注意してください。

また、頭皮マッサージ用に専用の器具が販売されていますが、基本的には手や指でマッサージをすれば問題ありません。むしろ、器具を用いて力を入れすぎてしまったために、炎症を引き起こす恐れもあります。自己流でブラシを使わない方が無難です。

血行不良の改善には頭皮マッサージ、それでも改善されない場合は医師の診療を

血行不良の改善には頭皮マッサージ、それでも改善されない場合は医師の診療を

薄毛は血行不良によって起きている可能性があるため、頭皮マッサージで血行を良くすることで、改善する可能性があります。基本的に、頭皮の血行を促進することで悪影響が及ぶことはないため、マッサージを取り入れることがおすすめです。ただ、AGAは男性ホルモンによる影響で薄毛が進行しているため、マッサージが原因の直接的な解消につながるわけではありません。

あくまで、頭皮環境を整える目的で行うようにしましょう。「頭皮マッサージを毎日続けることが難しい」という方は、シャンプーをするときに一緒にマッサージをすることがおすすめです。また、マッサージを続けてもなかなか改善されない場合は、一度診断を受けてみましょう。アイメッドのオンライン診断であれば、スマホ1台で自宅から受診できるので、忙しい方にもおすすめです。

監修者

河村優子(かわむら・ゆうこ)

河村優子(かわむら・ゆうこ)

アンチエイジングをコンセプトに体の中と外から痩身、美容皮膚科をはじめとする様々な治療に取り組む医師。海外の再生医療を積極的に取り入れて、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療を提供している。

保有資格

  • 日本抗加齢医学会専門医
  • 日本麻酔科学会専門医
  • 日本レーザー医学会認定医 ほか
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