頭皮が臭っているなら角栓ができたサインかも!角栓ができる理由、ケア方法などをチェック
2021/3/17
髪の悩みを抱えている人は多くいます。同様に頭皮に関する悩みを抱えている人も多いでしょう。「頭部が臭う…べたつく…」「頭を掻いたときに褐色がかった塊(かたまり)がついてきた」という場合には、鏡で分け目以外の地肌をじっくりと見てください。地肌が白っぽくなく、褐色がかっているなら、角栓が詰まっている証拠かもしれません。頭皮の角栓は、臭いや皮膚トラブルのもと。さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
ここでは、頭皮に角栓ができる理由や角栓による悪影響を詳しく紹介。さらに、角栓をケアする方法についてもわかりやすく解説していきます。角栓を適切にケアし、臭いや皮膚トラブルから頭皮を守りましょう。
頭皮に角栓ができるのは皮脂の過剰分泌が原因
古くなった角質や毛穴に詰まった皮脂を角栓様物質といいます。耳慣れない言葉かもしれませんが、私たちが一般的に「角栓」と呼んでいるものです。角栓ができるのは、皮脂の過剰分泌によるもの。以下にあげるようなさまざまな要因が重なり、皮脂が過剰に分泌されると頭皮環境のバランスが崩れて、角栓ができるのです。
皮脂の過剰分泌は、日ごろの生活習慣の乱れや間違ったヘアケア方法により引き起こされます。さらに、シャンプーやコンディショナー、整髪料がしっかりと洗い落とされず、頭皮に付着することも一因となるでしょう。逆に、1日に数回というように洗髪回数が多い場合も皮脂を過剰分泌させる要因になるのです。
油分・糖質を多く含む食事や睡眠不足、運動不足といった生活習慣、仕事や毎日の生活による過剰なストレスは、自律神経のバランスを崩しかねません。また、頭皮の血行悪化や皮脂の過剰分泌を促進させ、頭皮環境も著しく悪化させます。
こうした環境にあると、髪の毛は健康に育ちにくくなり、薄毛の原因にもなりかねません。また、角栓が髪の毛の成長を妨げる可能性もあり要注意です。
角栓ができると頭皮はどうなる?
角栓ができると薄毛になる可能性が高まりますが、それ以外にどのような影響があるのでしょうか。ここでは、角栓のデメリットとして以下の4点をあげて、解説していきます。
1)ニキビができる
角栓は頭皮の毛穴をふさいでしまう存在です。角栓ができると、本来なら毛穴を通して体外へと排出されるべき皮脂が毛穴に詰ってしまいます。これがニキビです。毛穴の詰まりは頭皮の血行悪化にもつながり、頭皮の環境に悪影響を及ぼします。
2)髪がべたつく
角栓があると、頭皮のターンオーバーがうまく機能しなくなるため、頭皮から出る皮脂が髪に移行し、髪がべたつく結果になりかねません。手でさわると脂っぽいと感じたり、見た目がベトベトしてしまいます。
3)頭皮臭が発生する
頭皮臭というのは、頭皮の常在菌が角栓や皮脂を分解する際に発生するガス(ノネナール)の臭い。加齢臭のような、ツンとするような酸っぱい臭いがノネナールの特徴です。角栓が多ければ多いほどノネナールも多く発生し、頭皮臭が強くなります。
4)頭皮の病気につながる
角栓による炎症が重症化すると、湿疹、脂漏性皮膚炎をはじめとする頭皮の病気につながる可能性があります。角栓のケアは、頭皮の健康を守るためにも非常に重要です。
頭皮に角栓を作らないためのケア方法
角栓による影響の大きさを考えると、角栓を長い間そのままにしておくのはおすすめできません。まずは、角栓を作らないためのケア方法を知り実践しましょう。ここでは、頭皮の角栓を予防法として、「正しいヘアケアの方法」「生活習慣の改善法」「食事の見直し」「頭皮のスペシャルケア」を挙げて、わかりやすく解説していきます。
1)正しいヘアケアをマスターする
髪を洗う場合は、事前の入念なブラッシングで髪の汚れを浮かせ、指の腹を使ってマッサージしながら髪をお湯でぬらしましょう。予洗いで髪の汚れを落としたのち、爪を立てないよう、やさしくシャンプーしていきます。
最後は、シャンプーのすすぎ残しがないようしっかりすすぐのがポイントです。正しいシャンプーの方法が身につけば、皮脂や汚れをしっかりと落とせるようになり、角栓の改善が期待できます。
2)生活習慣を改善する
週に1度は、運動する習慣をつけましょう。身体を動かすことで、血行が改善し、睡眠の質もアップします。日ごろためがちなストレスを自然に解消する効果もあり、身体と心の緊張をほぐすことが期待できるでしょう。過度な飲酒・喫煙が習慣づいている場合は、できるだけアルコール摂取量を制限し、たばこの本数を減らす努力も必要です。
3)食事を見直す
油分・糖質が多い食事、栄養バランスが偏った食事をしている人は、食事の見直しに着手しましょう。角栓を減らすためには、ヘルシーな食事・緑黄色野菜や海藻をたくさん摂れるメニューがおすすめです。
4)頭皮をオイルクレンジングする
頭皮のマッサージやオイルクレンジングを週に1度程度行えば、頭皮の血行促進・皮脂汚れの改善に効果的とされています。オイルクレンジングする際は、ブラッシングののち、指の腹を使って頭皮をやさしくマッサージしていきましょう。クレンジングが終わったあとは十分にすすぎ、シャンプーで洗い流してください。
ただし、角栓をとるために頭皮を洗いすぎると、頭皮に必要な皮脂まで落としてしまう心配もあります。頭皮の必要最低限の皮脂がなくなると、乾燥を防ぐために過剰な皮脂が分泌され、角栓がいっそう増える結果にもなりかねません。シャンプーのしすぎや、週1度以上のオイルクレンジングは逆効果となりかねないため注意しましょう。
角栓がたまっているなと感じたときは髪の状態もチェック
角栓は、頭皮の毛穴に皮脂や老廃物が詰まったものです。その原因は生活習慣や食事の乱れ、ストレスなどさまざまなことが考えられます。頭皮の汚れを正しく落とせていないことも問題かもしれません。
角栓がたまると頭皮が臭くなるなど、不快な症状がでてきます。また、ニキビの原因になることもあります。さらに、頭皮の血行悪化・皮脂の過剰分泌も促進され、頭皮環境も悪化してしまうでしょう。角栓に邪魔されて健康な髪が成長しにくくなり、薄毛へとつながる可能性もあります。もちろん、角栓があれば即薄毛になるわけではありませんが、角栓があると薄毛になる可能性が高くなることも事実です。
薄毛への不安がある方は、毛穴から角栓を除去できるよう正しいヘアケアをマスターするとともに、生活習慣の改善に努めましょう。それでもまだ不安が残る場合は、薄毛の専門医に相談するのがおすすめです。
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※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
監修者
河村優子(かわむら・ゆうこ)
アンチエイジングをコンセプトに体の中と外から痩身、美容皮膚科をはじめとする様々な治療に取り組む医師。海外の再生医療を積極的に取り入れて、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療を提供している。
保有資格
- 日本抗加齢医学会専門医
- 日本麻酔科学会専門医
- 日本レーザー医学会認定医 ほか