薄毛を予防・改善したいなら!日ごろから摂取すべき栄養素・食べ物などを詳しく解説
2019/12/11
薄毛の改善法・予防策がなかなか見つからずに悩んでいる人は少なくありません。薄毛の問題は、特に人に相談しづらいものでもあります。
ここでは、薄毛の問題に長年悩んでいる人、最近髪が薄くなったように感じる人向けに、食べ物で薄毛を改善・予防する方法を解説します。
薄毛の原因になりやすい食習慣や髪にダメージを与えにくい食生活、積極的に摂っていきたい栄養素、それらの栄養素を多く含む食べ物などを挙げていますので、将来の薄毛対策をしたいという人もぜひ参考にしてください。
薄毛の原因になりかねない主な4つの食習慣
薄毛の原因はさまざまですが、日ごろの食習慣が薄毛を進行させている可能性があります。毎日の食事を見直してみると、髪にダメージを与えるものを摂っていたり、必要な栄養素が摂取できていなかったりしているかもしれません。ここでは、薄毛の原因になりかねない食習慣を例として4つ挙げていますので、自分の食習慣を振り返ってみましょう。
(1)暴飲暴食(大食い)
魚や肉、卵、大豆、ジャガイモ、ツナ、豆腐といった身近な食べ物に多く含まれるタンパク質は、身体の構成成分です。タンパク質が不足すると、命の維持に必要なタンパク質が先に供給されるため、髪の毛にまでいきわたらなくなります。その結果、髪の毛が弱く細くなり、薄毛の原因になる可能性があります。
(2)過度なダイエット
食事を極端に制限するダイエットをしている人も、気をつけてください。過度なダイエットをしていると、食事で摂取できる栄養は不足しがちです。髪の毛にまで栄養素をいきわたらせることができず、薄毛が進行する可能性があります。
(3)外食しがち
仕事の忙しさを理由に外食しがちな人も、髪に何らかのダメージを与えている可能性があります。外食すると栄養バランスが偏りがちで、脂質やカロリーも高くなりがちです。頭皮の皮脂が多くなるため、頭皮環境を悪化させかねません。
(4)就寝直前の食事
就寝直前の食事も避けたいものです。寝る直前に食事を摂ると、寝ている間に胃の働きが活発になります。本来、就寝する時間帯には髪の毛に必要な栄養素や酸素が頭皮に運ばれるのが一般的ですが、胃に血液が集中し頭皮に行きわたらないため、髪の毛はどんどん細く弱くなってしまう可能性があります。
薄毛の予防・改善につながる食生活とは
では、どのような食生活を心がければ薄毛の予防・改善につながるのでしょうか。まず、意識してもらいたいのが、バランスのよい食事です。どんなものを食べる際も、多すぎず少なすぎずの量を心がけ、バランスよく食べることが大切です。
また、皮脂の分泌を多くして頭皮の老化を早めるとされる脂質や、血液をドロドロ状態にして頭皮に悪影響を及ぼす糖質の多い食べ物は控えめにするようにしましょう。塩分の摂取量過多で血行が悪化したり、脂ののったステーキやラーメンなどの食べすぎで頭皮の栄養素が不足したりする可能性があります。
さらに、アルコールを体内で分解する際には、ビタミンが多く消費されます。肝臓に負担をかけ、肝臓で行われるタンパク質合成にも影響を及ぼしかねないため、過度な摂取はおすすめしません。
発汗作用のある刺激の強い食べ物なども、多く食べすぎると、皮脂分泌が多くなりがちです。頭皮環境の悪化につながりかねませんので、注意しましょう。
薄毛を予防・改善するのに必要な主な7つの栄養素
食事面から薄毛を予防したいなら、髪の毛の成長を阻害する食習慣を改め、バランスのよい食事を心がけることが大切です。さらに、髪の毛を作るために必要な栄養を知り、意識して摂取することで、薄毛の改善をはかることもできます。ここでは、薄毛の予防・改善に必要な主な7つの栄養素を挙げ、それぞれの働きとあわせて解説します。
(1)タンパク質
魚や肉、卵、大豆、ジャガイモ、ツナ、豆腐といった身近な食べ物に多く含まれるタンパク質は、身体の構成成分です。タンパク質が不足すると、命の維持に必要なタンパク質が先に供給されるため、髪の毛にまでいきわたらなくなります。その結果、髪の毛が弱く細くなり、薄毛の原因になる可能性があります。
(2)シスチン
髪の毛を構成するタンパク質を、硬質ケラチンと呼びます。この硬質ケラチンを作る際に必要になるのがシスチンです。十分な量のシスチンを摂取できれば、頭皮環境の改善、薄毛・抜け毛の抑制に効果があるとされています。
(3)メチオニン
メチオニンは、アミノ酸の一種で、タンパク質の原料でもあります。体内では作れず、食べ物やサプリなどでの摂取が一般的です。メチオニンが髪の毛に良いとされている理由は、シスチンと同じく、ケラチンを生成するのに重要な役割を果たすからです。
(4)ミネラル
ミネラルは、身体や骨を作るのに欠かせない栄養素で、身体に栄養を運ぶ作用ももちあわせています。また、ミネラルにはストレスを抑制する働きもあり、イライラからくる抜け毛・薄毛対策にも効果が期待できるという声もあります。ミネラルの中でも特に、タンパク質を作ったり頭皮や髪の毛の再生を促したりする働きのある亜鉛は、一般的に薄毛改善に役立つとされています。
(5)コラーゲン
髪の毛のもととなる細胞を毛包幹細胞と呼びます。この毛包幹細胞を保護するのが、コラーゲンです。コラーゲンが不足すると、毛包幹細胞が徐々に頭皮の表面へと追いやられ、毛穴も小さくなってしまう恐れがあります。
(6)ビタミン類
ビタミンは、頭皮環境を整えるうえで非常に重要な役割を担っています。「髪の毛を成長させる」「細胞の代謝を促進する」「血液の流れをよくする」といった働きがあり、頭皮に栄養をいきわたらせるためには欠かせません。ただし、ビタミンを摂取しすぎると薄毛が進行する可能性もありますので、摂取量を守るようにしましょう。
(7)イソフラボン
内臓脂肪から分泌される悪玉ホルモンが活発化すると、血行が悪くなり、薄毛が進行する可能性があります。イソフラボンは、こうした悪玉ホルモンを抑制する働きをもつ栄養素。分子構造がヒトのエストロゲン(女性ホルモン)に似ており、コラーゲンなどの合成をサポートしてくれます。
薄毛予防・改善のために日ごろから取り入れたい食べ物・飲み物
では、上記のような栄養素をどのように取り入れたらよいのでしょうか。ここでは、薄毛の予防・改善に必要な栄養素を含む食べ物・飲み物をいくつか紹介します。身近な食べ物・飲み物ですので、日ごろから意識して摂取するようにしましょう。
(1)肉
お肉は、消化吸収に優れたタンパク質を多く含む食品です。植物性タンパク質より素早く摂取できるので、非常におすすめです。なかでも、亜鉛・ビタミンAが豊富な豚レバーは、頭皮環境改善に役立ちます。頭皮環境改善を目指してお肉を選ぶ際は、脂身の少ないものを選び、皮脂分泌を抑えるのもポイントです。
(2)卵
髪の毛を作るために必要な栄養素をほとんど含んでいるのが、卵です。その中でも、育毛効果が高く、髪の毛を作るうえで欠かせないのがビタミンH。さらに、髪の毛の成分であるレシチン、亜鉛なども豊富なので、1日1個のペースで食べるのがおすすめです。卵を食べる際は、60度以上の熱で壊れてしまうレシチンを守るため、熱しすぎないようにしましょう。
(3)納豆
薄毛の原因となる男性ホルモンの抑制効果があるのが、イソフラボンです。納豆は、イソフラボンを多く含むだけではありません。タンパク質や血液サラサラ効果がある納豆キナーゼなども摂取でき、薄毛改善効果が期待できます。
(4)乳製品
牛乳、ヨーグルト、チーズといった乳製品は、タンパク質はもとより、ビタミン・ミネラルなども豊富な食品です。低脂肪の乳製品などを上手に利用して、ビタミンやミネラルなどを上手に取ってください。
(5)牡蠣
牡蠣は、ミネラルやビタミン、タンパク質などが豊富な食品で、「海のミルク」とも呼ばれています。牡蠣に含まれる栄養素の中でも、特に細胞分裂の活性化作用がある亜鉛は、髪を強く丈夫にしてくれるため、薄毛の改善に効果的です。
(6)ナッツ類
ナッツ類には、ビタミンEが豊富で身体の老化防止効果が期待できます。さらに、発毛環境を活発化する働きもあり、薄毛の改善・強い髪の毛の維持にも効果を発揮。頭皮に必要な栄養をいきわたらせるのにも役立つ、おすすめの食品です。
(7)緑黄色野菜
各種ビタミンやミネラルが豊富な緑黄色野菜も薄毛改善のためには大切な食品です。しかし、冷たいものを食べすぎて身体を冷やすことは血行を悪くする原因となる可能性があります。サラダはできるだけ控え、火を通してから食べるように心がけてください。
(8)ココア
抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含む飲み物が、ココアです。頭皮の老化・抜け毛防止効果が期待できます。
(9)豆乳
男性ホルモン抑制に効果があるイソフラボンを多く含む豆乳も、薄毛改善に効果がある飲み物の一つ。イソフラボンを摂取することで、髪のコシやツヤも期待でき、髪の毛に自信がもてるようになるかもしれません。
(10)緑茶
緑茶には、カテキンが多く含まれています。カテキンの抗酸化作用により、頭皮への紫外線によるダメージを和らげられるのです。
(11)コーヒー
血液の流れをよくしてくれるのが、コーヒーです。頭皮に栄養素をいきわたらせることが期待できるため、頭皮環境改善に役立つだけでなく、身体の活動力がアップする効果もあります。
食生活を改善し、正しい薄毛対策を
ここでは、薄毛の原因になりやすい食習慣を改善し、髪の毛に必要な栄養素を摂ることで頭皮環境を改善する方法を解説してきました。こうした食習慣を変えることで、薄毛を改善・予防できる可能性があります。ここで紹介したような食べ物や飲み物を意識的に摂取して、髪の毛に負担をかけない食べ方を心がけるようにしましょう。
しかし、成人男性の4人に1人が悩んでいるというAGAには、先天的な原因もありますので自分なりの対策を練ることよりも、なるべく早期の受診が必要です。しかし、なかなか受診する時間がとれない人も多いでしょう。そんな人におすすめしたいのが、アイメッド。
アイメッドは、オンライン受診が可能な総合医療アプリです。いつでもどこでも適切な診断を受けることができ、治療薬を処方してもらうのにも手間取りません。大切な髪の毛を守るためにも、気軽に受診できる環境は大切です。食生活の改善とともに、アイメッドを使った受診もぜひご検討ください。
監修者
河村優子(かわむら・ゆうこ)
アンチエイジングをコンセプトに体の中と外から痩身、美容皮膚科をはじめとする様々な治療に取り組む医師。海外の再生医療を積極的に取り入れて、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療を提供している。
保有資格
- 日本抗加齢医学会専門医
- 日本麻酔科学会専門医
- 日本レーザー医学会認定医 ほか