ダイエットの成功率を高める食事の方法とOK・NG食べ物
2020/3/10
どれだけ頑張って食事制限をしても、なかなか痩せなかったりリバウンドしたりして、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。間違った食事方法では、かえって体重が増える可能性があります。ダイエットに効果的な正しい食事方法を知ることが、成功率を高める秘訣です。今回はダイエットの成功率を高める食事方法と、NGな食事方法について詳しくご紹介します。
ダイエットの成功率を高める食事方法
ダイエットの成功率を高めるには、食事方法の見直しが欠かせません。間違ったダイエットは、体重の増加につながるため注意が必要です。それでは、ダイエットの成功率を高める正しい食事方法を詳しくみていきましょう。
・栄養バランスのとれた食事を意識する
ダイエットのときは、炭水化物や脂質、タンパク質などを避けてしまいがちですが、栄養が偏ると基礎代謝が低下して、痩せにくくなる可能性があります。基礎代謝とは、身体の臓器を動かしたり体温を維持したりするために消費するエネルギーのこと。
基礎代謝を高めることで、身体を動かしたときのエネルギー消費に加えて、身体の生命維持にエネルギーが消費されるため、痩せやすくなるのです。炭水化物や脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどのバランスのとれた食事を摂ることで、基礎代謝を低下させずに効率よくダイエットできます。
・食べすぎたら次の食事のカロリーを抑える
食べすぎた場合は、次の食事のカロリーを抑えることが大切です。ただし、カロリーを抑えすぎると基礎代謝が低下するため注意しましょう。そもそも、ダイエット中は食べすぎないよう食事量を決めておきたいところです。昼食や夕食のときだけ極端にお腹が空く場合は、その前の食事の分量を見直しましょう。活動量に対して、食事量が合っていない可能性があります。
・GI値が低い食べ物に変更する
GI値とは、血糖値の上昇率をパーセンテージで表した数値です。ブドウ糖を摂った後の血糖値の上昇率を100として、食品ごとにGI値が定められています。白ご飯はGI値が高いため、玄米や発芽米など精製度が低い米に変更しましょう。パンも、一般的な食パンやコッペパンではなく、低GIの全粒粉のパンに変更することをおすすめします。
・食物繊維を十分に摂る
食物繊維には、血糖値の上昇を抑える働きがあります。血糖値が上昇すると、インスリンの働きで血糖値が下降します。しかし、血糖値が急激に上昇すると、十分に下降できなくなり、血糖値が高い状態が続きます。その結果、余った血液中の糖が中性脂肪として蓄えられてしまうのです。食物繊維を十分に摂ることで、血糖値の急激な上昇を抑えられ、結果的に中性脂肪が蓄えられにくくなります。食物繊維は、野菜や果物、きのこ類などに多く含まれているため、これらの食品を意識的に摂りましょう。
・食べる順番を工夫する
GI値が高い炭水化物を最初に食べると、血糖値が急激に上昇して太りやすくなります。最初に野菜、続いて肉や魚、卵などのタンパク質、最後にご飯やパンなどの炭水化物を食べることが大切です。味の濃いものを食べるとご飯が進むため、薄味を意識することをおすすめします。
・よく噛んで食べる
よく噛んで食べると、満腹中枢が刺激されて、早い段階で満腹感を得られます。逆に、よく噛まないで食べると、お腹が膨れているはずなのに満腹感を得られなくなり、結果的に食べすぎてしまうのです。よく噛むことは、胃腸の負担を減らして基礎代謝を高めることにもつながるため、普段から意識しておきましょう。
1回の食事に20分以上かけることで、自然に噛む回数が増えて満腹感を得やすくなります。食事中は時間を意識しづらいかもしれませんが、周りの人に指摘してもらったり、タイマーを利用したりすれば、ゆっくり食べることができるでしょう。
逆に太ってしまうNGな食事方法
それでは、どのような食事方法だと逆に太ってしまうのでしょうか。次のようなダイエットをしていないか見直してみてください。
・過度な食事制限
過度な食事制限は、基礎代謝を大きく低下させる恐れがあります。基礎代謝が下がった状態では、基礎代謝が正常な場合と比べて痩せにくく、ときには体重が増えてしまうでしょう。ダイエットしているはずが、かえって体重が増えてしまい、ショックを受ける可能性があります。また、炭水化物や脂質などのエネルギー源を極端に減らすと、身体がエネルギー切れを感じてしまいかねません。
少しのことでイライラしたり、身体が重くなったりするため、ストレスが溜まるでしょう。ストレスが溜まりすぎると、ダイエットの挫折や暴飲暴食を招き、リバウンドする恐れがあります。結果的に、ダイエット前よりも体重が増えることになりかねません。短期間で痩せようとすると、どうしても過度に食事制限してしまうため、長期的な目線でダイエットすることが大切です。
・食べすぎがちな「ながら食べ」
テレビやスマホを見ながら食事をとる「ながら食べ」は、食べすぎる原因の一つです。食べながら別のことに集中すると、満腹になっているときに出る信号に気づきにくくなり、つい食べすぎてしまいます。
食事量を決めておけば、ながら食べをしても食べすぎることを防げるでしょう。また、食事中はテレビやスマホを見ないことをルールにすることもおすすめです。
・1日1食の食習慣・1日1食の食習慣
摂取エネルギーに対して消費エネルギーが少ないことで体重が減少するため、朝食や昼食などを抜けば痩せると思っている方もいるでしょう。食事を抜くと、炭水化物や脂質などのエネルギーが不足し、身体がエネルギー消費を抑えてしまいます。そして、次の食事で必要以上に糖質や脂質を吸収してしまい、かえって太る恐れがあるのです。
夕食の後の消費エネルギーが少ない方は、夕食での炭水化物や脂質の摂取量を抑えてもいいですが、丸々抜かないようにしましょう。おにぎり1個分の炭水化物は摂るようにして、タンパク質や食物繊維は十分に摂ることが大切です。
ダイエット中に食べてもOKな食品とNGな食品
ダイエット中には、食べても問題ない食品と、できるだけ避けた方がいい食品があります。どのような食べ物がOK・NGなのか詳しくみていきましょう。
・ダイエットにおすすめしたい食品
ダイエット中に食べてもOKな食べ物は、野菜や果物、タンパク質が豊富に含まれる赤身肉、海藻類などです。これらの食品は、むしろ積極的に食べた方がいいでしょう。
野菜や果物には食物繊維やビタミン類、赤身肉にはタンパク質、海藻類には食物繊維やミネラルが多く含まれています。どれも、健康な身体づくりに欠かせない栄養素のため、不足させないことが大切です。ただし、果物は糖質が多く含まれているため、食べすぎに注意しましょう。
また、赤身肉だけを食べすぎると便秘の原因になるため注意が必要です。
・ダイエット中はできるだけ避けたい食品
ダイエット中は、糖質や脂質を多く含む食品を避けましょう。ただし、糖質や脂質を減らしすぎると、身体のエネルギー消費が抑えられて痩せにくくなるため、適度に摂ることが大切です。おやつに洋菓子を食べたり、週に何度も揚げ物を食べたりすることは避けましょう。
また、ファストフード中心の食生活は、脂質や糖質を摂りすぎてしまいがちです。ビタミンやミネラル、食物繊維が不足して、体調を崩したり基礎代謝が下がったりする恐れもあるため、頻繁に食べることはおすすめできません。
また、飲食店では糖質や脂質が多く、食物繊維は少ないメニューが豊富なため、外食の回数が増えると体重も増えやすくなります。どうしても外食する場合は、できるだけサラダや海藻類、きのこ類を含むメニューを選びましょう。
食事の見直しはダイエットの基本!正しい食べ方と食べてもOKな食品を覚えておこう
正しい食事方法を心がけることで、効率よくダイエットできるでしょう。逆に、間違った食事方法はリバウンドにつながるため注意が必要です。GI値が低い食品を食べたり、食べる順番を工夫したりして、無理なくダイエットしましょう。
どうしても痩せない方は、クリニックで受けられる「メディカルダイエット」を試してみてはいかがでしょうか。メディカルダイエットとは、医師の管理のもと、内服薬や注射、医療機器などを用いて、無理せず行える治療方法です。
身体への負担があまりないダイエット法のため、食欲を抑えられない、早食いをやめられない方は、試してみてはいかがでしょうか。
監修者
河村優子(かわむら・ゆうこ)
アンチエイジングをコンセプトに体の中と外から痩身、美容皮膚科をはじめとする様々な治療に取り組む医師。海外の再生医療を積極的に取り入れて、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療を提供している。
保有資格
- 日本抗加齢医学会専門医
- 日本麻酔科学会専門医
- 日本レーザー医学会認定医ほか