毛が濃くなりやすい?除毛クリームによるケアのメリットと注意点
2020/6/2
除毛クリームは塗るだけでムダ毛を処理できるアイテムです。手軽に使えるため、気になっている方も多いのではないでしょうか。ただ、除毛クリームには、メリットだけではなく注意点もあるため、使うかどうかは十分に検討することが大切です。ここでは、除毛クリームの使い方やメリット、注意点などについて詳しく解説します。
除毛クリームの特徴と使い方
除毛クリームとは、毛のタンパク質を溶かす成分が含まれたムダ毛ケア用品です。肌から出ている毛だけを溶かすことで、ムダ毛のないツルツルな肌へと導きます。使い方は簡単で、ヘラで肌に塗って約10~15分放置して、ティッシュで拭き取ってから洗い流すだけです。
放置時間は商品によって異なるため、確認しておきましょう。また、手で塗ると手に肌トラブルが起こる恐れがあるため注意が必要です。
除毛クリームは、肌の表面に出ている毛を溶かすだけのため、脱毛効果はありません。時間が経てば普段通りにムダ毛が生えてきます。2~3日は毛がない状態を保てるでしょう。
除毛クリームを使うメリット
除毛クリームには、以下のようなメリットがあります。
シェーバーと比べて肌への負担が少ない
除毛クリームには、タンパク質を溶かす成分が含まれています。タンパク質は、ムダ毛だけではなく皮膚も作っている成分であり、肌の角質まで溶かしてしまい、肌トラブルを引き起こす場合があります。
しかし、シェーバーや毛抜きと比べると肌への負担が少ないため、肌へのダメージを抑えたい方におすすめです。シェーバーは、肌の表面を傷つけて、赤みやヒリヒリ感などを引き起こす場合があります。また、毛抜きでムダ毛を抜くと、新しい毛が生える前に皮膚の傷が閉じて、皮膚の下に毛が埋まる恐れがあるので注意しましょう。
敏感肌の人でも使える
除毛クリームは、敏感肌の方でも使えます。ただし、タンパク質を溶かす成分で肌にダメージが及ぶため、できるだけ肌にやさしいタイプのものを選びましょう。タンパク質を溶かす成分の濃度が低いものや、保湿成分が含まれているものがおすすめです。
毛がチクチクしにくい
シェーバーでムダ毛を処理すると、皮膚の表面から毛が出てきたときにチクチクします。これは、毛の断面がとがるためです。除毛クリームで処理した場合は、毛先が丸くなるため、毛が伸びてきてもチクチクしません。アンダーヘアやワキ毛などの硬くて太い毛はチクチクしやすいため、除毛クリームでの処理がおすすめです。
除毛クリームの選び方
除毛クリームは次のように選びましょう。
保湿成分配合のもの
肌への負担を抑えるために、保湿成分が含まれた除毛クリームを選びましょう。保湿成分には、ヒアルロン酸やセラミドなどがあり、肌にうるおいを与えることで、肌のバリア機能の向上が期待できます。
また、保湿成分が多量に含まれていれば肌にやさしいとは限りません。「敏感肌用」「肌にやさしい」「うるおい成分配合」などの表記がある除毛クリームを選びましょう。
肌への優しさを重視
除毛クリームを頻繁に使う場合は、コスパ重視という方もいるでしょう。特に、広範囲のムダ毛処理に除毛クリームを使う場合は、できるだけ安いものを選びたいところです。ただし、肌トラブルが起きては元も子もないため、除毛クリームの肌へのやさしさを最重視して選びましょう。
安いものが肌への負担が大きいとは限りませんが、安すぎる除毛クリームは避けることをおすすめします。
広範囲に使用できるもの
顔やVIOなど、高範囲に使用できる除毛クリームを選びましょう。最初は、背中や腕のムダ毛のみ処理するために使い始めたところ、他の部位にも使いたくなる場合があります。買い直すにはコストがかかるため、広範囲に使える除毛クリームを選ぶことが大切です。
また、VIOや顔にも使える除毛クリームは、肌への負担が少ないことが特徴です。除毛クリームとしての効果は十分で、問題なく全身に使えます。
香料が控えめなもの
除毛クリームの使用には放置時間があるため、香料が強いものを使うと気分が悪くなる恐れがあります。そのため、香料が控えめなものか無香料のものを選びましょう。香料が含まれているものを選ぶときは、自分が好きな香りかどうか確認してください。放置している間に香りで気持ちがリラックスして、ストレスが和らぐでしょう。
肌の状態と毛の太さで選ぶ
除毛クリームは、肌の状態と毛の太さに合わせて選ぶことが大切です。毛が太くて多い方には、除毛効果が高いものをおすすめします。肌が弱い方は、敏感肌用のものを選びましょう。除毛効果の高さは実際に使ってみなければわからないため、除毛効果の高さをアピールしている除毛クリームを選びましょう。肌が弱い方には、除毛効果が控えめで、保湿成分がたっぷり含まれているものがおすすめです。
除毛クリームを使う際の注意点
除毛クリームは便利なムダ毛ケア用品ですが、使用には次のことに注意が必要です。
パッチテストで肌への負担を確認する
除毛クリームを使う前に、パッチテストで肌への負担を確認しましょう。身体の目立ちにくいところに除毛クリームをのせて、約10分放置してからティッシュで拭き取ります。48時間様子を見て、肌トラブルが起こらなければ、使用しても問題ないでしょう。
説明書をきちんと読んでから使う
説明書には、除毛クリームの放置時間が記載されています。放置時間が短すぎると除毛効果が低くなり、長すぎると肌への負担が大きくなる傾向です。説明書に記載されている放置時間を守って、除毛クリームを使いましょう。また、除毛クリームの保管方法や使用上の注意点なども記載されているので、あわせて確認してください。
肌トラブルが起きているところには使わない
肌トラブルが起きているところに除毛クリームを塗ると、症状が悪化する恐れがあります。炎症が起きている肌はバリア機能が乱れているため、そこにタンパク質を溶かす除毛クリームを塗ると、炎症が強くなる恐れがあります。
そのため、肌トラブルが起きているところには、除毛クリームを塗らないことが大切です。これは、カミソリや電動シェーバーによるムダ毛処理にも同じことがいえます。
生理前の使用を避ける
生理前は、ホルモンバランスの問題によって肌が敏感になります。そのため、除毛クリームは生理前に使わないことが大切です。
毎日連続して使わない
除毛クリームは肌への負担が少ないものの、毎日使うと肌トラブルが起こる恐れがあります。そもそも、除毛クリームは毎日使う必要がありません。ムダ毛がない状態を保ちたいときは、除毛クリームを毎日塗るのではなく脱毛することが大切です。
必ずアフターケアする
除毛クリームでケアした後は、必ず保湿ケアをしましょう。除毛クリームのケア後は、肌を外部刺激から守る角質層がダメージを受けているため、放置すると乾燥や赤み、かゆみなどのトラブルが起こる恐れがあります。保湿ケアでは、化粧水で水分、乳液やクリームで油分を補給しましょう。水分と油分を十分に補給することで、肌のバリア機能が整います。
除毛クリームには脱毛効果はなし!医療脱毛でムダ毛処理のストレスをなくそう
除毛クリームは、手軽にムダ毛ケアができるアイテムですが、残念ながら脱毛効果はありません。毛の成長を遅らせたり、生える量を減らしたりできないのです。また、敏感肌用の除毛クリームは肌への負担が少ないことがメリットですが、頻繁に使うと肌トラブルが起こる恐れがあります。
ムダ毛がなくても、赤みや乾燥、ヒリヒリ感などが起きては元も子もないため、キレイな肌を保ちたい方にはクリニックの医療脱毛をおすすめします。
医療脱毛をすることで生えてくる毛の量を大きく減らせます。また、クリニックは医療機関であることから、塗る麻酔を使えたり、照射後の赤みに抗炎症薬を処方したりするなど、医療的アフターケアが可能です。
施術範囲が広く麻酔クリームも使用できるクリニックを選べば、さまざまな面で負担も軽くなるのではないでしょうか。医療脱毛には、約10ヵ月~1年3ヵ月ほどの期間がかかるため、気になる方は期間も考慮に入れて相談してみると良いかもしれません。
監修者
河村優子(かわむら・ゆうこ)
アンチエイジングをコンセプトに体の中と外から痩身、美容皮膚科をはじめとする様々な治療に取り組む医師。海外の再生医療を積極的に取り入れて、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療を提供している。
保有資格
- 日本抗加齢医学会専門医
- 日本麻酔科学会専門医
- 日本レーザー医学会認定医ほか