生理中に脱毛できる?脱毛前に生理が来たときの対処法と注意点
2020/6/2
クリニックやサロンの予約日の直前に生理がきたとき、施術を受けられるのかどうか気になっている方は多いのではないでしょうか。生理中に施術を受けられるかどうかは、サロンやクリニックによって異なります。また、生理中に施術を受けるときは、さまざまなことに注意が必要です。ここでは、生理中に脱毛できるのか、注意点や対処法などとあわせて詳しく解説します。
生理中に脱毛できない部位とは
生理中には、脱毛できる部位とできない部位があります。また、基本的に生理中の脱毛はおすすめできません。生理中の脱毛について、次のポイントを押さえておきましょう。
脱毛できるかどうかは部位によって異なる
生理中でも、顔や腕、脚、背中など生理と関係ない部位は脱毛できます。しかし、VIOのように生理の経血が問題となる部位は基本的には脱毛できないと考えた方がいいでしょう。
生理中に脱毛する問題点
生理中の脱毛の問題点は次のとおりです。
・肌のトラブルが起こりやすい
生理中は、ホルモンバランスの関係で肌が敏感になっているため、施術によって肌トラブルが起こる可能性が高い時期といわれています。脱毛には、熱エネルギーを使用するため、肌がダメージを受けますが、普段はやけどや赤みなどが起こらない人でも、生理中に脱毛を受けることで、肌トラブルにつながる恐れがあるのです。
・痛みを感じやすい
肌が敏感な状態では、小さな刺激でも痛みや赤みなどが起こります。そもそも、光脱毛や医療脱毛では熱エネルギーを使用するため、照射時に痛みが生じます。普段は我慢できる程度の痛みでも、生理中では我慢できないほどの痛みになってしまう可能性があります。
・出力を下げることで脱毛効果が低下する
生理中の脱毛では、肌トラブルを防ぐために出力を下げる場合があります。出力を下げると、組織に十分なダメージを与えられず、脱毛効果が低下する可能性があるのです。結果的に施術回数が多くなり、通う期間も長くなってしまう場合があります。
そのため、総費用が高くなるといったことも考えられるでしょう。生理中の施術はできれば避けたほうが無難といえます。また、「夏までにVIOやワキを脱毛したいと思っていても、脱毛完了が秋になる」といった問題が起こることも想定されます。脱毛の目的はさまざまですが、通う期間を踏まえて適切なスケジュールを立てることが大切です。
・毛周期が乱れているため脱毛効果を得られにくい
脱毛の施術は、毛周期に合わせて行います。毛周期とは、毛が生えて成長し自然に抜けるまでのサイクルのことです。髪が伸びる成長期、成長が止まる退行期、休止期を経て自然に抜けます。脱毛の施術は、成長期に受けなければ効果を得られません。
そのため、毛周期に合わせて2~3ヵ月に1回の施術が必要なのです。しかし、生理中はホルモンバランスが乱れている関係で毛周期も乱れているため、2~3ヵ月に1回の周期で受けても十分な脱毛効果を得られない可能性があります。結果的に、脱毛完了までの期間が延びる恐れがあります。
・ストレスで体調が悪化しやすい
生理中は、ホルモンバランスの関係でストレスを感じやすい時期です。脱毛に使うレーザーがストレスを高めるわけではありませんが、脱毛の施術は避けたほうがいいでしょう。また、休日にサロンやクリニックに通い、同じ姿勢を長時間続けて施術を受けることでストレスがたまるということも考えられます。
ストレスは体調を悪化させる恐れがあるため、体調を崩している方はさらに注意が必要です。
・経血が気になって施術に集中できない
生理による経血が気になると、途中で施術をやめたくなる可能性があります。VIO以外の部位を脱毛する場合でも、経血が気になる方が多いのではないでしょうか。特に、全身脱毛は1回の施術に1時間以上かかるところが大半なため、生理中は避けたほうがいいでしょう。
・アフターケアがしづらい
脱毛の施術後は、化粧水や乳液で保湿ケアする必要があります。熱エネルギーによって肌が乾燥するため、アフターケアをしないと肌トラブルのリスクが高まるのです。生理中は、経血の問題でVIOのアフターケアがしづらいため、結果的に肌トラブルが起こりやすくなります。
脱毛前に生理がきたときの対処法
脱毛前に生理がきた場合、そのままクリニックやサロンに行くことはおすすめできません。次のように行動しましょう。
・サロンやクリニックに連絡する
生理中に施術を受けられるかどうかはサロンやクリニックによって異なるため、まずは電話で確認しましょう。VIOは受けられなくても、他の部位であれば生理中でも受けられることがほとんどです。
また、確認方法は電話だけではなくサロンやクリニックの専用アプリを使う方法もあります。サロンやクリニックによって連絡方法が異なるため、契約時に確認しておきましょう。
・キャンセル料がかかるケースがある
キャンセルのタイミングによっては、キャンセル料がかかります。特に、当日のキャンセルでは100%のキャンセル料がかかるケースもあるため覚えておきましょう。「3日以内であれば50%」「キャンセル料がかからない」といったサロンやクリニックもあります。
キャンセル料は、契約で定められているため、事前に確認しておきましょう。生理不順の方は、頻繁にキャンセルすることになる恐れがあるため、キャンセル料の規定が緩いサロンやクリニックを選ぶことがおすすめです。
・体調が悪いときは日程を変更する
生理中に施術を受けられるにしても、体調が悪いときは日程を変更しましょう。生理中は、貧血症状や気分の落ち込みなどの症状が現れる場合があります。体調が悪いときに施術を受けると、体調が悪化する恐れがあるでしょう。
脱毛の施術は2~3ヵ月に1回の頻度で受ける必要がありますが、日程を多少変更しても問題ありません。
生理周期と脱毛の関係性
生理周期は、脱毛効果や肌へのダメージに深く関係しています。そのため、適切なタイミングで脱毛することが大切です。生理周期と脱毛の関係性について詳しく見ていきましょう。
脱毛に適したタイミング
脱毛に適しているのは、生理が終わった日から約4~6日後です。生理後は、ホルモンバランスの影響を受けにくく肌のバリア機能が高いため、熱ダメージによるやけどや赤みのリスクが低くなります。また、ホルモンバランスの乱れによるストレスもないため、施術によって体調が悪くなる心配も少ないでしょう。
脱毛を避けたほうがいいタイミング
続いて、脱毛を避けたほうがいいタイミングについて詳しく見ていきましょう。
・生理前
生理前は、ホルモンバランスが崩れることで肌が敏感になるため、脱毛は避けたほうがいいでしょう。また、生理前に倦怠感や気分の落ち込み、頭痛、めまいなどPMSの症状が現れている方は、さらに注意が必要です。十分に脱毛効果を得られないばかりか、体調が悪化する恐れがあります。
・生理中
生理中は、ホルモンバランスが乱れていることだけではなく、経血によって衛生上の問題が起こりやすいため、脱毛は避けたほうがいいでしょう。施術中に経血が気になってストレスを感じる場合もあります。
・生理の終わりかけ
生理の終わりかけも、ホルモンバランスが十分に整っていないため、脱毛は避けたほうがいいでしょう。また、経血が多少でも出ていると気になってしまう方は少なくありません。さらに、生理が終わったと思っていてもホルモンバランスが崩れていることもあるため、生理が完全に終わってから施術を受けましょう。
医療脱毛は生理中でも脱毛できる場合が多い
生理中の脱毛を断るサロンが多いため、生理不順の方にはクリニックの医療脱毛がおすすめです。生理中の脱毛をすすめていないものの、施術を断らないクリニックが多いため、キャンセル料を節約できます。また、脱毛効果の観点からも、サロンの光脱毛よりもクリニックの医療脱毛のほうがおすすめです。
永久脱毛といっても永久にムダ毛が生えなくなるわけではありませんが、永久脱毛では毛の再生率が低い状態を長く維持できます。加えて、医療脱毛では肌の負担をできるだけ抑え、施術後の医療的ケアも可能です。
施術をどこで受けるか迷った際は実績数やトラブルが起きたときの対応などを踏まえて慎重に選ぶようにしましょう。生理中などさまざまな状態に応じて、充分なケアをしてくれる最適なクリニックをさがしてみてください。
監修者
河村優子(かわむら・ゆうこ)
アンチエイジングをコンセプトに体の中と外から痩身、美容皮膚科をはじめとする様々な治療に取り組む医師。海外の再生医療を積極的に取り入れて、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療を提供している。
保有資格
- 日本抗加齢医学会専門医
- 日本麻酔科学会専門医
- 日本レーザー医学会認定医ほか