妊娠中は脱毛NG!妊娠中・出産後に気になる脱毛のアレコレ
2020/6/2
妊娠中には、さまざまな行動が制限されます。そのため、脱毛も受けられないと思っている方が多いのではないでしょうか。また、脱毛期間中に妊娠がわかったとき、サロンやクリニックに連絡が必要かどうかも気になりますよね。そこで、今回は妊娠中の脱毛に関して、よくある疑問にお答えしていきます。
妊娠中の脱毛はできない
基本的に、妊娠中は脱毛を断られます。妊娠中の脱毛がNGな理由は次の通りです。
・肌トラブルが起こりやすいため
妊娠中は、ホルモンバランスの関係で肌が敏感になるため、レーザーの熱によって赤みや痛みなどのトラブルが起こりやすいとされています。肌に炎症が起こると、黒ずみができる心配もあるため、妊娠中の脱毛は避けたほうがいいのです。
強い肌トラブルが起こると、次の施術までに改善しなければ施術を受けられないかもしれません。予定よりも脱毛に時間がかかることになり、金銭的な負担も大きくなるでしょう。
・効果が現れにくいため
妊娠中は、ホルモンバランスが変化する影響で、ヘアサイクルが長くなる場合があります。ヘアサイクルに合わせて照射しなければ脱毛効果を得られません。ヘアサイクルが長くなると、適切なタイミングで照射できなくなるため、十分な効果を得られなくなるのです。
・気分が悪くなる恐れがある
妊娠中は、お腹が大きくなったりホルモンバランスが変化したりするため、長時間同じ姿勢を続けると気分が悪くなる恐れがあります。血流が滞ることで強くむくんだり、めまいや立ちくらみが起きたりする可能性もあるでしょう。
・胎児への影響が懸念される
妊娠中の脱毛は、胎児に何らかの影響が及ぶ心配があります。ただし、脱毛によって胎児に悪影響が及ぶといった報告はありません。医療レーザー脱毛や光脱毛は、毛のメラニンに反応するレーザーを照射する仕組みのため、胎児に影響が及ぶ施術ではないのです。
しかしながら、胎児への影響についてはわからない点が多いため、念のため妊娠中の脱毛は避けたほうがいいでしょう。不安に感じながら施術を受けることは、大きなストレスにつながります。
脱毛中に妊娠した場合にとるべき行動
脱毛中に妊娠が発覚した場合には、次のように行動しましょう。
・通っているクリニック・サロンに相談
通っているクリニックやサロンに、妊娠した旨を伝えましょう。妊娠中、絶対に脱毛を受けられないわけではありませんが、多くのクリニックやサロンは施術を断っています。そのため、一時的に脱毛を中断して、産後に状況が落ち着いてから脱毛を再開することになるでしょう。すでに、次の施術を予約していた場合は、タイミングによってはキャンセル料がかかります。
・妊娠中の休止・解約のルールを確認する
脱毛期間中に妊娠が発覚した場合の休止や解約のルールは、クリニックやサロンによって異なります。契約書やホームページのQ&Aなどを確認しましょう。例えば、妊娠の発覚を理由に解約する場合に限り、解約金がかからないケースもあれば、例外なく解約金がかかるケースもあります。
妊娠の予定がある状態で脱毛に通い始めるのであれば、契約前に休止と解約のルールを確認しておきましょう。思わぬ違約金がかかり、妊娠中の生活に支障をきたす恐れがあります。
出産後に脱毛を始めるタイミング
出産後に脱毛を再開する場合は、生理がくるまで待ちましょう。生理がこないうちはホルモンバランスが乱れている状態のため、施術を受けても十分な効果を得られない可能性があります。また、ホルモンバランスが乱れていると肌も敏感なため、肌トラブルが起こりやすいことにも注意が必要です。
産後に生理がくるタイミングは個人差がありますが、多くの方は産後8ヵ月程度で生理が再開します。また、生理が再開しても育児の状況によっては脱毛に通うのが難しいでしょう。家庭の状況や自分の体調などを踏まえて、適切なタイミングで脱毛を再開することが大切です。
妊娠・出産を機にムダ毛に変化が起こる理由
ムダ毛は、妊娠と出産を機に量が変化します。それぞれ、ムダ毛に変化が起こる理由を詳しくみていきましょう。
・妊娠によってムダ毛が濃くなる理由
妊娠すると、ホルモンバランスの変化の影響によりムダ毛が濃くなります。これまで以上の頻度で自己処理が必要になるでしょう。妊娠によるホルモンバランスの変化は必ず起こるものですが、濃くなる程度には個人差があります。
・出産後にムダ毛が抜ける理由
妊娠中は、ホルモンの影響で毛が維持されますが、出産後にホルモンが元の状態に戻ると、維持されていた毛が一気に抜けます。そのため、ムダ毛が非常に薄くなる場合もあるのです。同時に、髪も一気に抜けて薄毛になる方もいます。
妊娠中の正しいムダ毛処理の方法とNGな方法
妊娠中は、肌が敏感なため、普段以上にムダ毛処理の方法に注意が必要です。妊娠中の正しいムダ毛処理の方法とNGな方法をご紹介します。
・正しい自己処理の方法
妊娠中の自己処理には、電動シェーバーをおすすめします。電動シェーバーは、刃が直接肌に触れないため、肌への負担を抑えられます。電動シェーバーを使うときにもシェービングクリームやジェルを塗りましょう。また、肌の調子が悪いときは自己処理を避けることが大切です。
自己処理の後は、化粧水や乳液などで保湿ケアをしましょう。自己処理後は、摩擦によって肌が乾燥するため、さらに敏感になります。十分に保湿ケアをすれば、肌のバリア機能が整って、肌トラブルが起こりにくくなるのです。
・NGな自己処理方法
妊娠中は、シェーバーでの自己処理を避けましょう。シェーバーを正しく使えば肌に大きな負担はかかりません。しかし、刃が肌に直接触れるため、電動シェーバーと比べて肌への負担が大きいのです。また、シェービングフォームやジェルが肌に合わなくなり、肌トラブルが起こる可能性もあります。
そのほか、毛抜きを使うのも避けましょう。毛抜きを使った自己処理は、毛穴に大きな負担がかかるうえに埋没毛を引き起こします。
脱毛するなら妊娠前か出産後に計画しよう
脱毛するなら、妊娠前か出産後がおすすめです。その理由を詳しくみていきましょう。
・妊娠中に自己処理をせずに済む
妊娠前に脱毛を終えれば、妊娠中の自己処理を避けられます。妊娠中は、肌トラブルが起こりやすいため、できるだけ自己処理を避けたいところでしょう。また、妊娠中は体調の変化によって、なかなか自己処理ができない場合もあります。
ムダ毛を処理したくても処理できない状況は、ストレスがたまるものですが、このように、妊娠前に自己処理を済ますことで、肌トラブルやストレスを軽減できるのです。
・高額なコースを選びやすい
妊娠中は通院に、出産後は赤ちゃん用品の購入などに費用がかかるため、脱毛にかける費用の捻出が難しいでしょう。妊娠前や出産後しばらく経ってからであれば、比較的高額なコースも選びやすいのではないでしょうか。
また、クリニックやサロンによってはローンを組めるため、一気にまとまったお金が出ていく事態を避けられます。妊娠中や出産後すぐは、どのような事態でお金が必要になるか予想がつかないため、ある程度の金銭的余裕は残しておきたいところです。
・出産後の負担を減らせる
出産後に身体の調子が戻るまでにかかる期間には個人差があります。産後生理が再開しても、体調がなかなか戻らない方もいるでしょう。そのようなときに脱毛に通うことは、身体への負担が大きいため避けることが大切です。
しかし、「次の夏に水着を着るために脱毛したい」など、やむを得ず体調が悪い中、脱毛を始める方もいるでしょう。妊娠前に脱毛してしまえば、このような悩みを抱えることもありません。
脱毛は妊娠前か出産後の生理が再開してから!
妊娠してから、急にムダ毛が気になってきた、そういう人もいるでしょう。妊娠中はホルモンバランスの影響でムダ毛が濃くなることがあります。そうしたことから、脱毛を考える人もいるかもしれません。しかし、妊娠中の脱毛は効果が表れにくかったり、気分が悪くなったり、また肌荒れが起こりやすいなど、さまざまな影響が懸念されます。
中でも、一番注意したいのは胎児への影響です。悪影響があるといった報告はないものの、お腹の子どもを一番に考えたい時期です。妊娠中の脱毛は避けることが肝要でしょう。脱毛をする場合は、妊娠前か出産後に生理が再開した時期に検討するようにしましょう。
また、産後に生理が再開してから脱毛する場合でも、体調の変化にはくれぐれも気を付けてください。体調が元に戻るまでにかかる期間には個人差があります。また、慣れない育児でストレスがたまったり、金銭的な問題が生じたりすることも考えられます。安全に脱毛するためにも、注意すべきことはしっかりと守ることが大切です。脱毛を考えた場合は、信頼のできるクリニックに相談してみましょう。
監修者
河村優子(かわむら・ゆうこ)
アンチエイジングをコンセプトに体の中と外から痩身、美容皮膚科をはじめとする様々な治療に取り組む医師。海外の再生医療を積極的に取り入れて、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療を提供している。
保有資格
- 日本抗加齢医学会専門医
- 日本麻酔科学会専門医
- 日本レーザー医学会認定医ほか